大学では、高校までの勉強よりも、より仕事に近い知的トレーニングができます。たとえば論文です。授業ではまず確立されている理論を教え、ひとつの元論文が提示されます。その理論と元論文をもとにして、あるテーマについて論じよ、といった具合です。論文を書くためには、元論文以外にもより多くの情報を集める必要があります。これを面倒がらずにできるかどうかが、ひとつの分かれ目になります。もっと知るために、より多くの資料にあたる。
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参考になる話を聞かせてくれそうな人がいたら、その人にも会ってみる。面識はないので会ってくださいと頼むのにも勇気がいるけれど、思い切って連絡してみる。社会人基礎力でいう「前に踏み出す力」、主体性や実行力が、ここで養われるわけです。次は集めた資料をもとに自分の論を組み立てることになりますが、ここでは「考え抜く力」が必要とされます。課題を見つけて、何度も検証する。いったん結論が見えても、ほんとうにこれでいいのだろうかと考え直す。そしてそれを実際の論文にする。他者にもわかるように表現する。「発信力」です。論文ができあがったら、今度は学生同士のディスカッションが待っています。論の問題点を指摘し、疑問をぶつけ合う。そして、それを踏まえてもう一度、自分の論文を検証する、といった作業が続きます。そうして社会人として必要な能力を身につけていくのです。